子どもの集中力が続かない|少年野球で親ができる練習の工夫と関わり方

「集中しなさい!」と言っても、すぐ気が散ってしまう
練習中にボーッとしている。
すぐに友だちとしゃべり出す。
何度言っても、少ししたらまた気が散る。
そんなわが子を見て、こう心配していませんか。
「うちの子は集中力がないのかな」
「野球に向いていないのかも」
でも、安心してください。
子どもの集中力が続かないのは、性格や"やる気のなさ"だけが原因ではありません。
【投Laboより】まず知ってほしいこと
私は、プロを目指す選手が集まる独立リーグで、左ピッチャーとしてプレーしていました。
今は小・中学生の投手を、専門に指導しています。
現場で断言できることがあります。
「集中しろ」と言うだけで集中する子は、ほとんどいません。
集中力は、気合いや根性でしぼり出すものではないのです。
続けられる環境と、少しの工夫でぐんと変わります。
結論: 集中力が続かないのは、甘えでも才能のなさでもありません。低学年ほど自然なことです。「短く区切る・課題を1つ・できたを増やす」で集中は戻ります。「集中しろ」と叱るのは逆効果です。
なぜ子どもの集中力は続かないのか
原因は1つではありません。多いのは、次の4つです。
- 年齢的に、まだ長くは集中できない(低学年ほど自然なこと)
- 待ち時間が多くて退屈している
- 「できない→つまらない→やらない」の悪循環
- 疲れ・寝不足でエネルギーが切れている
大人でも、興味のない話は長く聞けません。
子どもなら、なおさらです。
とくに低学年は、集中が続く時間そのものが短めです。
「少しやって飽きる」のは、珍しいことではありません。
「集中できない」の正体は、"退屈"のことが多い
順番待ちが長い。
同じことのくり返しばかり。
そんな時間が続くと、子どもの気持ちはすっと離れます。
集中力がないのではなく、ただ退屈している。
そういう場合は、とても多いのです。
「集中しろ」が、なぜ逆効果なのか
「集中しろ」「ちゃんとやれ」と言うと、その場では一瞬、背すじが伸びます。
でも、それは"叱られたから"であって、野球に集中しているわけではありません。
叱られる回数が増えると、子どもは「野球=怒られる時間」と感じ始めます。
すると、ますます気持ちが向かなくなります。
気合いで集中させようとするほど、逆に遠ざかる。
これは投球でも同じで、力めば力むほどフォームは崩れます。
家でできる、集中力の育て方4つ
集中力は、練習のやり方を変えるだけで伸ばせます。
親が家でできる工夫を、4つ紹介します。
① 練習は短く区切る
集中が切れてから叱るのではなく、切れる前に区切ります。
1つのメニューは短めにして、こまめに切りかえましょう。
「休憩が多いかな」と思うくらいで、ちょうどいいです。
メリハリがあるほうが、最後まで集中が続きます。
② 課題は1つにしぼる
あれもこれもと言われると、子どもは何を意識すればいいか分からなくなります。
「今日はこれ」と、課題を1つにしぼりましょう。
的がはっきりすると、集中は自然と生まれます。
③ 「できた」を増やす
むずかしすぎる課題は、心が折れます。
少しがんばればできるくらいの高さに、設定してください。
できた回数が増えるほど、「もっとやりたい」に変わります。
これが、いちばん強い集中力の源になります。
④ ゲームにして、楽しくする
「10球のうち、何球ストライクが入るかな」
「昨日より1つ多く決められるかな」
数を数えたり、昨日の自分と比べたり。
遊びの要素を入れると、子どもは勝手に集中していきます。
よくある誤解:「長く練習すれば集中力がつく」
長時間の練習で集中力が鍛えられる、と思われがちです。
でも、これは逆のことが多いのです。
疲れた頭のまま長く続けても、身につくのは"だらだらやるクセ"です。
短くても集中してやったほうが、ずっと力になります。
投げる練習も同じです。
疲れて崩れたフォームをくり返すと、悪いクセと故障の近道になります。
(くわしくは投げ込み・投げすぎの記事で解説しています)
集中できない背景に、"伸び悩み"がかくれていることも
ここまで読んで、こう感じた方もいるかもしれません。
「工夫しても、うちの子はやっぱり集中できない」
そんなときは、集中力そのものより、"うまくいかないこと"が背景にあることがあります。
思うように投げられない。なかなか上達しない。
その「できない」が積み重なると、練習はどんどんつまらなくなります。
この"できない"の中身は、子どもによってまったく違います。
フォームのどこでつまずいているかは、見る人が見ないと分かりません。
そして、自分のフォームは、自分では見えないものです。
だからこそ、一度"外からの目"で見てもらうことをおすすめします。
投Laboの無料フォーム分析では、送っていただいた動画から、お子さんのフォームの課題を1つにしぼってお伝えします。
課題がはっきりすれば、練習の的が定まります。
「できた」が増えれば、集中も戻りやすくなります。
まずは気軽に試してみてください。
まとめ
子どもの集中力が続かないのは、甘えでも、才能のなさでもありません。
- 主な原因は「年齢的なこと・退屈・悪循環・疲れ」
- 「集中しろ」と叱るのは逆効果
- 短く区切る/課題を1つ/できたを増やす/ゲームにする
- 長時間より、短くても集中した練習を
集中力は、環境と工夫で育ちます。
その土台になるのは、「できた」という手ごたえです。
うまくいかないことが続くなら、やる気が出ないときや伸び悩みの原因の記事もあわせてどうぞ。
一度、無料のフォーム分析でお子さんの課題を整理してみるのもおすすめです。
よくある質問
Q. 集中力がないのは発達の問題でしょうか?
多くの場合は、年齢的に自然なことや、退屈・疲れが原因です。ただ、野球以外の日常でも極端に落ち着きがない、困りごとが大きいと感じるときは、園や学校、かかりつけの先生に相談すると安心です。野球の場面だけで決めつけないであげてください。
Q. 家では集中するのに、練習だと集中できません。
ゲームや動画に集中できるなら、集中力そのものはあります。練習で切れるのは、退屈・待ち時間・「できない」が理由のことが多いです。課題を1つにしぼり、短く区切ると変わりやすいですよ。試合で力を出せない場合も、原因は似ています。
Q. どのくらいの時間なら集中できますか?
年齢や子どもによって差が大きく、一律には言えません。低学年ほど短く、高学年になるほど少しずつ長くなるのが目安です。時間で区切るより、「1つの課題ができたら次へ」と内容で区切るほうが、集中は続きやすくなります。
Q. 親はどんな声かけをすればいいですか?
「集中しろ」より、「今のいいね」「1つできたね」と、できたことを具体的にほめてください。結果ではなく、取り組んだ過程に目を向けるのがコツです。くわしくは親の声かけの記事も参考にしてください。