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子どもの集中力が続かない|少年野球で親ができる練習の工夫と関わり方

公開 2026.08.26投手専門コーチ 野村亮太

曇り空のやわらかい光のグラウンドで、少年野球の選手が横向きに立ち、頭を下げてグラブを胸に抱え、静かに集中を整えている。背景の仲間はぼやけ、帽子・ユニフォームは無地で顔は判別できない

「集中しなさい!」と言っても、すぐ気が散ってしまう

練習中にボーッとしている。

すぐに友だちとしゃべり出す。

何度言っても、少ししたらまた気が散る。

そんなわが子を見て、こう心配していませんか。

「うちの子は集中力がないのかな」

「野球に向いていないのかも」

でも、安心してください。

子どもの集中力が続かないのは、性格や"やる気のなさ"だけが原因ではありません。

【投Laboより】まず知ってほしいこと

私は、プロを目指す選手が集まる独立リーグで、左ピッチャーとしてプレーしていました。

今は小・中学生の投手を、専門に指導しています。

現場で断言できることがあります。

「集中しろ」と言うだけで集中する子は、ほとんどいません。

集中力は、気合いや根性でしぼり出すものではないのです。

続けられる環境と、少しの工夫でぐんと変わります。

結論: 集中力が続かないのは、甘えでも才能のなさでもありません。低学年ほど自然なことです。「短く区切る・課題を1つ・できたを増やす」で集中は戻ります。「集中しろ」と叱るのは逆効果です。

なぜ子どもの集中力は続かないのか

原因は1つではありません。多いのは、次の4つです。

  • 年齢的に、まだ長くは集中できない(低学年ほど自然なこと)
  • 待ち時間が多くて退屈している
  • 「できない→つまらない→やらない」の悪循環
  • 疲れ・寝不足でエネルギーが切れている

大人でも、興味のない話は長く聞けません。

子どもなら、なおさらです。

とくに低学年は、集中が続く時間そのものが短めです。

「少しやって飽きる」のは、珍しいことではありません。

「集中できない」の正体は、"退屈"のことが多い

順番待ちが長い。

同じことのくり返しばかり。

そんな時間が続くと、子どもの気持ちはすっと離れます。

集中力がないのではなく、ただ退屈している。

そういう場合は、とても多いのです。

「集中しろ」が、なぜ逆効果なのか

「集中しろ」「ちゃんとやれ」と言うと、その場では一瞬、背すじが伸びます。

でも、それは"叱られたから"であって、野球に集中しているわけではありません。

叱られる回数が増えると、子どもは「野球=怒られる時間」と感じ始めます。

すると、ますます気持ちが向かなくなります。

気合いで集中させようとするほど、逆に遠ざかる。

これは投球でも同じで、力めば力むほどフォームは崩れます。

家でできる、集中力の育て方4つ

集中力は、練習のやり方を変えるだけで伸ばせます。

親が家でできる工夫を、4つ紹介します。

練習時間と集中の質のイメージ図。短く区切ると集中が保たれ、長時間だらだら続けると後半に集中が落ちることを2本の曲線で示している

① 練習は短く区切る

集中が切れてから叱るのではなく、切れる前に区切ります。

1つのメニューは短めにして、こまめに切りかえましょう。

「休憩が多いかな」と思うくらいで、ちょうどいいです。

メリハリがあるほうが、最後まで集中が続きます。

② 課題は1つにしぼる

あれもこれもと言われると、子どもは何を意識すればいいか分からなくなります。

「今日はこれ」と、課題を1つにしぼりましょう。

的がはっきりすると、集中は自然と生まれます。

③ 「できた」を増やす

むずかしすぎる課題は、心が折れます。

少しがんばればできるくらいの高さに、設定してください。

できた回数が増えるほど、「もっとやりたい」に変わります。

これが、いちばん強い集中力の源になります。

④ ゲームにして、楽しくする

「10球のうち、何球ストライクが入るかな」

「昨日より1つ多く決められるかな」

数を数えたり、昨日の自分と比べたり。

遊びの要素を入れると、子どもは勝手に集中していきます。

よくある誤解:「長く練習すれば集中力がつく」

長時間の練習で集中力が鍛えられる、と思われがちです。

でも、これは逆のことが多いのです。

疲れた頭のまま長く続けても、身につくのは"だらだらやるクセ"です。

短くても集中してやったほうが、ずっと力になります。

投げる練習も同じです。

疲れて崩れたフォームをくり返すと、悪いクセと故障の近道になります。

(くわしくは投げ込み・投げすぎの記事で解説しています)

集中できない背景に、"伸び悩み"がかくれていることも

ここまで読んで、こう感じた方もいるかもしれません。

「工夫しても、うちの子はやっぱり集中できない」

そんなときは、集中力そのものより、"うまくいかないこと"が背景にあることがあります。

思うように投げられない。なかなか上達しない。

その「できない」が積み重なると、練習はどんどんつまらなくなります。

この"できない"の中身は、子どもによってまったく違います。

フォームのどこでつまずいているかは、見る人が見ないと分かりません。

そして、自分のフォームは、自分では見えないものです。

だからこそ、一度"外からの目"で見てもらうことをおすすめします。

投Laboの無料フォーム分析では、送っていただいた動画から、お子さんのフォームの課題を1つにしぼってお伝えします。

課題がはっきりすれば、練習の的が定まります。

「できた」が増えれば、集中も戻りやすくなります。

まずは気軽に試してみてください。

無料でフォーム分析を受けてみる

まとめ

子どもの集中力が続かないのは、甘えでも、才能のなさでもありません。

  • 主な原因は「年齢的なこと・退屈・悪循環・疲れ」
  • 「集中しろ」と叱るのは逆効果
  • 短く区切る/課題を1つ/できたを増やす/ゲームにする
  • 長時間より、短くても集中した練習を

集中力は、環境と工夫で育ちます。

その土台になるのは、「できた」という手ごたえです。

うまくいかないことが続くなら、やる気が出ないとき伸び悩みの原因の記事もあわせてどうぞ。

一度、無料のフォーム分析でお子さんの課題を整理してみるのもおすすめです。

よくある質問

Q. 集中力がないのは発達の問題でしょうか?

多くの場合は、年齢的に自然なことや、退屈・疲れが原因です。ただ、野球以外の日常でも極端に落ち着きがない、困りごとが大きいと感じるときは、園や学校、かかりつけの先生に相談すると安心です。野球の場面だけで決めつけないであげてください。

Q. 家では集中するのに、練習だと集中できません。

ゲームや動画に集中できるなら、集中力そのものはあります。練習で切れるのは、退屈・待ち時間・「できない」が理由のことが多いです。課題を1つにしぼり、短く区切ると変わりやすいですよ。試合で力を出せない場合も、原因は似ています。

Q. どのくらいの時間なら集中できますか?

年齢や子どもによって差が大きく、一律には言えません。低学年ほど短く、高学年になるほど少しずつ長くなるのが目安です。時間で区切るより、「1つの課題ができたら次へ」と内容で区切るほうが、集中は続きやすくなります。

Q. 親はどんな声かけをすればいいですか?

「集中しろ」より、「今のいいね」「1つできたね」と、できたことを具体的にほめてください。結果ではなく、取り組んだ過程に目を向けるのがコツです。くわしくは親の声かけの記事も参考にしてください。