← ブログ一覧へ

練習ではできるのに試合でできない|野球で本番に弱い子に親ができること【小・中学生】

公開 2026.08.18投手専門コーチ 野村亮太

夕方の球場のマウンドで、投球の前に一呼吸おきグラブとボールを胸の前で合わせて集中を高める少年投手の横向きの姿。奥のフェンスぎわには観客がぼんやりと見える

練習ではあんなに上手いのに、試合になると別人

練習では堂々と投げているのに、試合になるとどうでしょう。

ストライクが入らない。体がガチガチ。いつものフォームが出ない。

そんなわが子を見て、「本番に弱い子なのかな」と感じたことはありませんか。

「もっと気持ちを強く」と言いたくなる気持ち、よくわかります。

でも、それは性格や気合いだけの問題ではありません。

私は元独立リーグの左腕で、いまは小・中学生の投手を専門に見ています。

私自身、体が小さく緊張しやすいタイプでした。

だから、本番で力を出せない子の気持ちも、親御さんのもどかしさも、両方わかります。

結論: 練習ではできるのに試合でできないのは、心の弱さや甘えではありません。多くは「本番を想定しない練習」「考えすぎ・力み」「緊張でフォームが崩れる」の3つが重なって起きます。気合いで奮い立たせるより、原因を1つずつ整えるほうが近道です。

なぜ「練習ではできるのに試合でできない」のか

一番の原因は、練習と本番が別モノになっていることです。

試合には、練習にはない3つのプレッシャーがあります。

  • 人に見られている(親・仲間・相手)
  • やり直しがきかない(1球で結果が出る)
  • 勝ち負けがかかっている

この差が大きいほど、ふだんの力は出しにくくなります。

つまり「本番に弱い」のではなく、「本番の準備ができていない」ことが多いのです。

多い原因を、3つに分けて見ていきましょう。

原因試合で起きること家でできる一手
①本番を想定しない練習練習を流す→本番でいつも通りにできないいつも通りを"1球集中"で練習
②考えすぎ・力み頭が真っ白/体がガチガチやることを1つに絞る
③緊張でフォームが崩れる体が早く開く・腕が振れない崩れる所を動画で確認

原因①:練習が「本番モード」になっていない

ゆるい練習をいくら重ねても、本番の力にはなりにくいです。

大事なのは、量より「本番のつもりの1球」。

たとえば家のキャッチボールでも、的をねらう・毎回同じフォームで投げる、と決めるだけで変わります。

数を重ねるより、1球ずつ集中するほうが本番に近づきます。

原因②:考えすぎて力んでしまう

「失敗したらどうしよう」で頭がいっぱいになると、体は固まります。

直し方は、やることを1つに絞ることです。

「ミットの真ん中をねらう」だけ、というように的を1つにすると、余計な力が抜けます。

あれこれ考えるほど、体は動かなくなるものです。

緊張そのものをほぐすコツは、試合で緊張しない方法とルーティンにまとめています。

原因③:緊張すると"いつものフォーム"が崩れる

緊張すると、無意識に力んで、フォームが変わります。

ここでいう「崩れる」とは、いつも通りに投げられなくなることです。

よくあるのが「体が早く開く」動き。

これは、体の正面が早くバッターのほうを向いてしまうことです。

すると腕が振り遅れ、球が高く抜けたり、コントロールが乱れたりします。

やっかいなのは、崩れているフォームは本人も親も自分では見えないこと。

「気合いで乗り越えろ」は逆効果

「強い気持ちで」「もっと堂々と」。

こうした気合いの言葉は、かえってプレッシャーになりがちです。

本番に強い子は、心が特別に強いわけではありません。

「いつも通り」を出す準備と、崩れにくいフォームがあるだけです。

根性で固めるより、仕組みで整える。

遠回りに見えて、これが一番の近道です。

ミスを引きずってしまう子には、失敗を切り替える力の育て方も参考になります。

親ができる3つのサポート

家での関わり方は、シンプルで大丈夫です。

  • 結果でなく「準備と過程」をほめる(打たれても、準備できていたら認める)
  • 声かけは「1つだけ」にする(あれこれ言わない)
  • 人と比べない・我慢させすぎない

もっと具体的な言葉かけは、子どもが伸びる声かけにまとめています。

図解:本番を想定した練習と、しない練習

左は「本番を想定しない練習(流す・ねらわない)」に×、右は「本番を想定した練習(1球集中・的をねらう・いつものルーティン)」に○を対比した2枚パネル図

ちがいは「1球にどれだけ気持ちを込めるか」だけです。

道具も時間も、いつもと同じで構いません。

それでも試合で崩れるなら、フォームを"外の目"で

「うちの子は、なぜ本番で崩れるのか」。

その原因は、一人ひとり違います。

緊張が原因の子もいれば、もともと毎回同じフォームで投げるのが苦手な子もいます。

そして、崩れる瞬間のフォームは、動画で見ないと正確な判断が難しいものです。

だからこそ、練習や試合の動画を"外の目"で見てもらうのが確実です。

投Laboでは、初回の投球フォーム分析を無料で行っています。

スマホで撮った動画を送るだけで、崩れの原因と、直す一歩がわかります。

撮り方はスマホでの投球フォームの撮り方を参考にしてください。

無料でフォーム分析を受けてみる

まとめ

  • 練習ではできるのに試合でできないのは、甘えでも心の弱さでもない
  • 多くは①本番を想定しない練習②考えすぎ・力み③緊張でフォームが崩れる、の3つ
  • 気合いで奮い立たせるより、原因を1つずつ整える
  • 崩れるフォームは自分では見えない→動画で"外の目"を借りる

本番に強くなる一番の近道は、根性ではなく準備です。

まずは、いつもの1球を大切にするところから始めてみてください。

よくある質問

Q. 練習では上手いのに試合でできないのは、心が弱いからですか?

いいえ、心の弱さと決めつけないでください。

多くは本番を想定した練習の不足や、考えすぎによる力みが原因です。

やる気が落ちているように見えるときは、野球のやる気が出ない子に親ができることも参考になります。

Q. 本番前に「緊張するな」と言うのは効果がありますか?

逆効果になりがちです。

「緊張するな」と言われるほど、緊張を意識してしまいます。

かける言葉は「ミットの真ん中だけ見よう」のように、やることを1つに絞るのがおすすめです。くわしくは試合で緊張しない方法へ。

Q. 試合で力を出せるようにするには、家で何をすればいいですか?

「いつも通り」を1球集中で練習することです。

数をこなすより、的をねらう・毎回同じフォームで投げる、と決めるだけで本番に近づきます。

家練習のコツは野球が上達しないと感じたときも参考になります。

Q. フォームが崩れているかどうか、家でわかりますか?

崩れる瞬間は、自分ではなかなか見えません。

動画で撮って"外の目"で見てもらうのが確実です。

投Laboの無料フォーム分析なら、スマホ動画から崩れの原因と直す一歩がわかります。